産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

経験しなくても分かることと、しないとわからないこと

こんばんは、モモです。

 

先週はひどく体調を崩し、寝込んでしまいました。

 

40度を超える発熱で、一時は

 

「まじで死ぬ・・・?」

 

と感じるくらい、辛かった。

 

扁桃が腫れて、のどが痛すぎて水ものめず、脱水になって夜中救急外来へ駆け込みました。

 

自分の勤める病院の救急外来なので、別に順番待ちをしなくても、自分で点滴のオーダーを出して、勤務外の知人医師を捕まえて点滴を取ってもらうこともできる(そうすれば救急業務中のスタッフを煩わすことがないため、他の患者さんの迷惑にもならない)のですが、

 

あまりの高熱とだるさで、自分でオーダーを出したり、人を捕まえる気力もなく、

普通に順番待ちをしました。

 

自分の体がしんどいときの待ち時間って、たった10分でも3倍4倍に感じるんですよね。

なんだかとても待たされていたり、飛ばされているような錯覚に陥る。

 

 

自分が救急外来で働いていた時には、

 

「大病院の救急なんて、待つのが当たり前でしょう。みんな覚悟してきているんでしょ」

 

と思っていましたが、自分が待つ側になると、

 

「体調悪い時の『待ち』って、まじで辛い・・。」

 

と痛感しました。本を読んだり他のことをして時間をつぶす気力すら湧かない。

 

「お願い、早く助けて・・・。」って、自分が医師ということも忘れて、祈ってしまいました。

 

 

人間は、実際に自分が経験していないことでも、ある程度想像力によって状況を疑似体験することが可能です。

 

一方で、「体調が悪いときに順番をまつ」という行為は、頭で想像するよりもずっと辛いし、怒りがわいてくる気持ちがよーーーく分かった。

 

 

まあ、何が言いたいかというと、

 

実際に自分が体験しないと、分からないこともたくさんあるなって。

 

 

今回みたいな辛い体調不良はもう二度と勘弁してほしいけど、

 

体調が悪い時に医療に期待する患者の気持ちは、実感することができた。

 

 

自分が痛みを感じた時に、同時に他者の痛みにも想いを馳せられる。

 

この能力大事だ。