産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

他人事病

こんばんは、モモです。


連日幼い子どもが巻き込まれる、痛ましい事故の報道が続いています。



池袋の事故は、加害者が87歳の高齢男性であったことから、

高齢者運転の是非について議論となっています。




高齢者の運転ですが、私はすべきでないと思っています。


交通事故を起こした場合、業務上過失致死、致傷という罪名がつくように、

自動車の運転は業務です。


私が手術で何らかの過失を持って、患者さんに障害をおわせたり、死亡させた場合にも同様の罪名がつきます。



さて、医師免許自体には定年がないので、

日野原先生のように100歳を超えて医師をすることは可能です。

が、実際に手術(小手術はまた別ですが)となると、70歳を超えて執刀している医師はほとんどいないと思います。

少なくとも私の勤めている病院にはいません。



なぜなら、体力、集中力、技術、とっさの判断力が年齢とともに確実に衰えていくからです。


いくら元神の手の外科医であっても、80代の医師に執刀されるのは不安を感じませんか?



車の運転と手術は、

人の命を預かる、高度な判断力、集中力が必要という点において全く同じだと思います。


ただ、技術的な点において、自動車の運転はかなり簡易化されており、誰にでも扱えるという点だけが異なる。


そう考えれば、いくら個人差があるため年齢だけでは判断できないと言っても、

87歳は明らかに業務を適切に遂行できるとは思えません。



もちろん、事故は老若男女すべての人に起こりうる。

現に報道されないだけで、日々多くの人が事故で命を落としています。


加害者になるか、被害者になるか、

なってみないとわからない。


これだけ事故が起こっているのに、

高齢者は運転免許を手放せず、


飲酒運転もなくならず、



全ては結局他人事という意識だからでしょう。



他人事病。


事故も、癌も、性感染症も、思いがけない妊娠も、


すべてそう。


自分は関係ない


と思い目をそらしてしまう。

自分の都合のいいように考えてしまう。


この病気の特効薬見つけたらノーベル賞間違いなし。



悲惨な交通事故を減らすには…

モモ案


・車の最高速度を30km/hにする。

MAX160km/hとか一般乗用車に全く必要ない


・免許取得のハードルをめっちゃ上がる

アスリート並みの瞬発力、判断力、警察並みの交通知識、救急隊並みの応急処置能力がないと取得できない資格にする

そして毎年更新が必要


・自動車のスペックを上げる

呼気にアルコール含まれていたらエンジンかからない、横断歩道前では自動減速、目の動きを感知して異常があれば停止など




自動車さえなければ死なずに済んだ人たちが溢れているのに、

自動車乗るのをやめようとはならない。

アメリカの銃規制が進まないことと似ているかも。



どこかに、自動車のない地域を作りたい。



だって、悲惨な交通事故、

明日は我が身だから。