産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

家族論、そして…

こんばんは、モモです。


かすみちゃんから家族の話が出ました。



先日、虐待経験者として活動されている方とお話をする機会がありました。

その時に非常に心に残ったのが、



「自分の家がおかしい

ということに気付くのが難しい」



という言葉です。



私は虐待はされていませんでしたが、

幼少期は両親の激しい夫婦喧嘩を目の当たりにしていました。



大声で怒鳴りあい、

相手の大切なものを壊し、

終わりの見えない罵詈雑言祭り。



一方的ではなく、双方だったので、

DVではなくケンカですね。



私は一番上の子どもだったので、

助けてくれる人はおらず。



徒歩圏内に住む祖父母宅に助けを呼びに行っておりました。



最近は歳をとったこともあってか、割と仲良くやっているようですが、



「お父さんお母さん、もうやめてよー」

と泣いていたこと、

昨日のように思い出します。



そんな私も、当時は自分の家がおかしいとは思っていなかったですね。

どこの家もそんなもんだと思っていたので、

高校生の時に友人と何気なく話していて、


「うーん、

ケンカしてるかもしれんけど、

私の前ではしたことないからわかんない」


と言われた時、


「親の夫婦喧嘩を止める」

って、子どもあるあるじゃないんだ!


と驚いた記憶があります。



親子関係、夫婦関係、兄弟関係、

祖父母関係、親戚関係



これって、なかなか外からじゃ分からないので、

何が普通で何が異常で、

自分の家がどうなのか、


客観的に評価するのって

めちゃめちゃ難しい!

と思います。



これからは家族の形も多様化し、

幸せの価値観も人それぞれという考え方が広まっていくと思います。





そうそう、最近ラジオの交通安全啓発CM


「安全運転を心がけて、家族の笑顔を守りましょう」


ってのがあるんだけど



こういう「家族神話」みたいなの、

私はあんまり好きじゃないな。




いやいや、家族仲良し、大好きに越したことはないんだけどさ。


仲の悪い夫婦や、兄弟、親子も当然いるわけで。



「家族って仲良いよね?大事だよね?笑顔守りたいよね?ねっ?」


って「うん」と言わざるを得ないような感じがするというか




病院で勤めていると、

家族の関係性にまで踏み込むことが頻繁にあって。



「この人は一応、親(兄弟、夫婦)ではありますが、散々迷惑をかけられたので一切面倒みたくありません!」



ってこともよくある。



家族って、難しいよね。

血縁、法律、愛、義務、権利



夫婦みたいに自分で選べる家族もいれば

親兄弟みたいに選べない家族もいる



まだまだ色々考察したいけど、

明日も仕事なのでもう寝よかな。


うまくまとまらなくてごめんなさい(^^;;












さて、

ここからは私の個人的なつぶやき



ちょうど先週、

私の父親に癌が見つかって。


まだ50代。

お酒もタバコもやらずに健康にめちゃめちゃ気を遣っていたのに。


ステージIII

手術しても5年生存率は60%


なんで?

なんでうちのお父さんなの?



小さい頃はバレーボールの練習休んで友達と遊びに行こうとしたらブチ切れられたり、


頑固で気に食わないと機嫌が悪くなったり、


無礼な赤の他人とケンカしたり、


嫌やー!と思うことも色々あった。



けど、小さな生き物も大事にして、

今もカメと2匹の愛犬をめちゃめちゃ可愛がっていて。


子どもの頃に私が「犬を飼いたい」と言ったら、

「まずは保健所にいる犬を考えよう」って。



ぶつかっても、私の選択を最後には応援してくれて。



こんなことになって改めて、


「まだ死んじゃ嫌!お父さんのこと大好きや!」


って気付いた。




結局、その人のこと、

失ってしまうかも、

もう会えないかも、

って時になって初めて、

その人への自分の本音が見えるのかもね。





医師として何人もの人に癌の告知をしてきたのに、


自分の身近な人となると、こんなにも動揺してしまう。



どうか、神様、お願い



と、神様にお願いせずにはいられない



かすみちゃん、

今宇宙人に会ったら、

地球にはない病気の治療法、

教えてもらいたいな。