産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

こんにちは。モモです。

 

 

かすみさんから頻尿についての質問をいただきました。

尿に関するお悩みは、男女年齢問わず、本当に多いです。

 

特に、頻尿はQOL(生活の質)がかなり落ちて、

 

「トイレが気になって外出できなくなった」

 

という方も多くいます。

 

 

原因は本当にさまざまで、大きな病気が潜んでいることもあるので、

自分の判断だけでサプリを試したり、我慢するのではなく、

一度泌尿器科を受診してもらうと安心かなと思います。

 

 

さて、かすみさんが中学生の時に悩んでいた頻尿は、

ストレスが原因だった

とのこと。

 

頻尿になると、それ自体が新たなストレス源となり、

ストレスの悪循環ですよね。

 

私たちが参考にしている教科書のような本にも、

頻尿の原因として

心因性

というものが載っています。

 

ストレスが脳に作用し、それによって自律神経に影響がでることで頻尿になると考えられてはいるものの、詳細は不明とされています。

 

なので、心が原因の頻尿に「これ!」いった治療薬はありません。

がっかりさせてしまったかもしれません。

 

 

当たり前のことですが、

「心」が原因の頻尿の治療は、

「心」の治療が最も重要です。

 

 

 

医師をしていて、

もっと「心」や「休息」を重要視した医療ができればな・・・

と思うことが多々あります。

 

 

例えば、

「夜眠れません」

という人に、睡眠薬を出す。

 

これって当たり前のような感じがしますよね。

 

 

でも、そもそも、この患者さんはどうして眠れないのでしょうか。

 

 

悩み事があって眠れない人に睡眠薬を出しても、何も解決していないですよね。

 

たくさん昼寝をしているから眠れないのであれば、昼寝の時間やタイミングを変えることが治療ですよね。

 

どこか痛いところがあって眠れないのであれば、その痛みを治すのが先決ですよね。

 

過労やストレスで「限界」のサインであれば、すぐに休ませる必要がありますよね。

 

 

もっと話をしっかり聞いて、患者さんにとっての

「真の治療」

をしたいと思っていても、とにかく外来は時間がないし、

 

 

「ゆっくり休んでください」

「ストレス解消してください」

 

って言ったところで

 

「それができれば苦労せんわ」

 

って話ですよね。

 

 

 

私が常々思っているのが、

「ここでなら安心して、十分悩みを話せる」

という場をもっと作るべきということ。

 

 

話しただけでは解決できない問題もたくさんあるけれど、

 

話すことで癒され、気持ちが整理されることも多いと思うのです。

 

 

家族や友人ではなく、利害関係のない第3者に聞いてもらった方が話しやすいことっ

てありますもんね。

 

 

大学生の時に、「今の彼氏とうまくいかなくて辛い」という相談を母にしたら、

母は前の彼氏を気に入っていたため「前の彼氏と復縁しなさい」

という見当違いな助言をされ・・・

「相談相手間違えた」って思いました(笑)

 

 

 

 

日本はまだまだ根性論大好きな人が多いので

「ストレスが原因の体調不良」

が軽視されがちです。

 

 

もっともっと

「心の健康」

を大切にできる流れを、我々医療者で作っていきたいですね。

 

「医師に共感してもらうことで風邪の治りが早くなる」

といったデータもあるのだとか。