産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

掲示板からよくある質問を書きます。自分のためにも。

    避妊法についてですが、コンドームでは年間約90%くらいしか避妊効果はありません。赤ちゃんを守るための避妊ですから、確実にしないといけない、又女性も積極的にしてもらいたいです。もちろん男性の責任は絶大ですから、コンドームを使うのいはまず当たり前として、さらにピルでの避妊は絶対です。ピルは産婦人科でしか処方されません。値段はそれぞれですが28日分で二千円から三千円くらいです。避妊の場合保険を使わないので、親に連絡が行くことはありません。コンドームとピルを必ず使って下さい。

 

  ピルは月経開始から3日以内に内服を開始したらその日から避妊効果はあります。それ以外の日からの場合は飲み始めて8日後から避妊効果は出てきます。又1日くらいの飲み忘れは気にしなくて構いませんが2日以上の飲み忘れ(もう少し飲み忘れても実際は大丈夫なのですが)の場合は思い出した日から一錠づつ飲み始めて下さい。飲み始めて8日目から避妊効果は戻ります。下痢が続く場合など不安な時もきちんと飲み始めて8日目から避妊効果が上がるのでその間はセックス自体をしなければ何も問題はありません。もちろん処方には親の同意はいりません。

 

  又女性の避妊法としては子宮内に入れて使う避妊具があります。産婦人科で子宮内に入れます。IUDと呼ばれるものは自費になるので3万とか4万とかかかりますが4年くらい避妊効果はあります。又IUSと言われるものは月経量が多いなどの問題がある場合は保険適応で1万円で5年間保ちます。婦人科に問い合わせていただければいいのですが、出産経験がない人にも挿入は可能です。この方法はピルと同等又はピルより高い避妊効果があります。

 

  月経痛や子宮内膜症の治療として使うピルですが保険適応で3割負担で1000円から2700円くらいの間で処方されます。色々な種類がありますが。私の知識ではULDという名前がついているもの以外は避妊効果はあります。

 

   ピルの副作用は血栓症のみです。可能性は低いけど起きるときは起きます。足が痛いそれも歩くのにやや抵抗があるという症状がある場合はその時にすぐに病院に連絡して血液検査をしてもらって下さい。救急病院でも構いません。そのタイミングで検査した場合は重症になることなく簡単に治療可能です。ピルの血栓症の確率は自然妊娠や出産後の確率の数十分の1です。又ちゃんと病院で処方されてるわけですからその辺りも安心してください。

 

  コンドームには正しい装着法があります。私も出していますがYouTubeでコンドームの付け方などをしっかりみて練習してください。山にこもって数箱練習に使うくらいの修行をしてください。

 

  性感染症ですが、誰にでも起きる可能性はあります。又初期は全く症状がありません。その辺りが問題です。予防はお互いが検査を受けて異常無しということくらいしかありません。

   コンドームをつけるとある程度は予防できます(クラミジア、淋病、トリコモナス)。ただしこれ以外ヘルペス、コンジローマなどの一部はコンドームをつけても確実に予納はできません。

結局女性は婦人科、男性は泌尿器科に行かないと感染しているかどうかはわかりません。不安なときは行ってください。病院は個人情報を厳守してくれます。学生は保険を使った場合後で親に連絡が行きますが、日頃から月経痛、月経日の移動などで婦人科を受診していれば、保険には診療内容は出ないので親にはわからないわけです。クラミジアや淋病は1日の治療で治ります。

  フェラチオの場合全ての性感染症が女性の喉に移ります。又梅毒やエイズは喉の粘膜から全身に広がります。したがってフェラチオもコンドームが絶対なのですが、なかなか使うのは難しいみたいです。なのでやはり検査して異常無しが1番です。

 

   風俗の方などは月に一回喉の淋病、クラミジア、膣の淋病、クラミジア、採血検査で梅毒、HIV検査を必ず行ってください。又数ヶ月に一回肝炎の検査もお願いします。1人がサボるとお客さんに移りそのお客さんから自分又は他の女の子にうつり、自分だけの問題ではなく感染の広がりを作ることになります。

 

   梅毒は体に薬疹のような発疹が出ることで見つかることが多いです。あと足の付け根に痛みのないグリグリができるとか、性器に痛みのないできものや潰瘍ができるとかです。治療には最低1ヶ月かかるので早めに見つけることが大切です。近年日本で急上昇していて20代の女性の増加率が半端じゃないです。気をつけましょう。

   エイズもまだ横ばい状態で減少傾向には至りません。きちんと検査を受けてください。