産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

女性の性器の淋病・クラミジア検査は尿でできます!

 もう相当前なんだけど、性感染症厚生労働省の班研究での話し合いで、ある医療関係者が統計内容で女性の性感染症検査(淋病・クラミジア)方法に尿検査法を使っていたら、大御所の先生方から女性の尿での検査は正確性がないからそのデータは意味がないと怒っていたのを覚えています。

 

 淋病。クラミジア感染は男性は尿道に感染するので尿検査で確認できるのですが、女性は子宮頸管に感染するので尿道とは別の場所であるため、尿検査は意味がないという事です。全くその通りだと思います。

 

 ところが今年になって、女性の淋病検査は尿でも可能になりました。クラミジアの場合は以前から可能だったのですが、ついに今年淋病も可能になりました。

帯下の異常で受診された方はしっかり帯下の状態を診ることは大切です。また外性器に痛みかゆみがある方は、しっかり視診することも大切です。でも女性にとって内診台に上がるのはなかなか勇気が要ります。念のために検査、パートナーが淋病又はクラミジアに感染したので念のため検査したいなどの場合は尿検査で内診台に上がらなくていいよ、となるとすごく気が楽になっているようです。

 

 また淋病、クラミジアは腹痛の原因でもあります。腹痛の場合、内科受診される方も多いと思います。今まで内診台でしか検査できなかったこれらの検査が尿でできる訳ですから内科でも検査が可能になる訳です。勿論、治療後の再検査も尿検査で可能です。

 

 婦人科以外でも内科、小児科、泌尿器科で女性の子宮頸管の淋病、クラミジアの検査が可能になりました。患者さんも気楽に検査が受けれます。これを機会に病院に行けなかった、患者さんが気楽に検査を受けれるようになれば幸いです。