産婦人科医のおじさんと泌尿器科医のモモ先生と看護学生のかすみちゃんのブログ

性教育に関するブログです。産婦人科の男性医師と泌尿器科の女性医師と看護学生の女の子がいろいろ話します。それぞれ筆者への質問は https://peing.net/kamishige0315 で受けます。

Twitter性教育  性に関して大切なことを1項目140文字以内でまとめました。

性教育なんか関係ないと思っている人に:以前中学生や高校生にアンケートをしたら、性の問題に関して相談している相手は一番が友達、二番がネットでした。でもネットには嘘がいっぱいです。ネットで得た知識で友達を助けることはできません。だから友達を助ける知識として正しい性教育を学んで下さい。

月経:卵巣から卵子が飛び出し始めると(排卵)、それにあわせて、子宮の中の内膜がホルモンの関係で厚くなります、卵子精子と出会って赤ちゃんとなったとき、子宮の中で育てられるように。しかし排卵後2週間待っても精子と会えない時、内膜は次の排卵に備えて血液と一緒に膣から外に出ます。

月経痛:月経時に起きるお腹の痛みです。頭痛や吐き気を伴う場合もあります。子宮の形や病気(子宮筋腫子宮内膜症(これが一番多い))、生理的(原因不明)な原因で痛みが起きることがあります。念のため婦人科で病気のチェックをして、鎮痛剤、漢方薬、ピルで対応しましょう。我慢はしないように。

月経不順:月経は16歳までに85%起こります。もし16歳になっても月経が始まってない人、月経は始まっているのだけど①3ヶ月以上来なくなった②3週か以内に2回以上ある③10日以上続く④塊が出る人は小学生でも必ず婦人科を受診してください。将来の骨粗鬆症不妊症などの原因にもなります。

 

基礎体温:朝起きて一番に布団の中で口腔内の温度を測ります(婦人体温計)。時間は起きたときで構いません、付けられそうな時だけつけてください。排卵すると黄体ホルモンが分泌され体温を上昇させます、基礎体温ではこの上昇を見つけることができ、いつ排卵したかわかるのです。

 

包茎:ペニスが勃起(おおきくなった)時に亀頭の部分の皮が手でおろしても全部むけない場合を言います。普段は被っていても構いません。剥けない場合、自然には剥けないので毎日お風呂やトイレで皮をゆっくり剥いてください、あせらないでね。剥けるようになったらお風呂で毎日しっかり洗いましょう。

 

 

 

精通:男子は睾丸で精子を作り始めます。1日に五千万から一億の数の精子を作ります。精子はペニスの中のある部分に蓄えられて、一気におしっこがでるところから射精します。そのときは3億ほどの精子が出ます。精子を始めて射精することを精通といいます。ペニスから白い液体が出始めたら、お祝いですよ。

 

勃起:赤ちゃんを作るとき女の子の膣の奥深く入って子宮に精子を渡さないと、赤ちゃんができないから、ペニスは硬く大きくなります。だからHなことを考えるだけで体は子供を作ろうと勝手に反応します。また朝、膀胱におしっこがたまっただけでも刺激で大きくなります。勃起することは大人の証です。

 

マスターベーション:手で性器を刺激することで性的快感を得る方法。性的欲求不満の解消には最高の方法です。害は何もありません。1日何回でも可能ですがあまり依存しないように。大切なことは、手で行う、人目につかないように行う、彼女を大切にする為には必要な行為、女子がしても何も問題なし等。

 

性交:男子のペニスから出た精子は膣から子宮に入ります。そして卵子が待つ卵管に。卵子の傍にたどり着いた時には、最初3億ほどあった精子が200程に減っています。そしてたった1つの精子のみ受精できます。男子の精子が受精したら男子、女子の精子なら女子になります。3億分の1、奇跡の確率です。

 

分娩:赤ちゃんはおなかの中で生まれる準備ができるとお母さんにサインを送ります、すると子宮口が柔らかくなり、赤ちゃんを押し出す子宮の収縮(陣痛)が始まります。陣痛はとても強い痛みで赤ちゃんの心臓を止めるほどです。必死に生き抜いて産まれたあなたは、ただ生きているだけでもう勝ち組です。

 

親友:友達に裏切られて辛い思いをしている人がいます。でも知り合ってたった数年しか経っていない友達があなたをすべて理解することは不可能、逆にあなたも裏切っているかも知れない。今は思ったことをちゃんと口に出して話そう。何年も経ったとき、何でも分かり合える親友は友達の中から現れるから。

 

デートDV: パートナーと付き合っている事が精神的にしんどく成ってきた、または怖く成ってきたが、相手のことが好き、いつもは優しい、別れて一人ぼっちに成りたくない、約束している、また暴力や束縛が怖いからなどの理由でその理不尽な関係がそのまま続いていくような状況を言います。

 

出会い系サイト:全てのサイトは出会い系サイトに成ります。相手の人はとても優しい人ばかりです。自分が寂しいなって思っているときには心から信頼してしまいます。でもそんな関係からレイプなどの報告が沢山あります。どんなに素敵な相手でもまず会わない、もし会う時は必ずグループで会って下さい。

 

彼の優しさ:付き合い始めた時、全ての男子は優しいよ。いつも優しい人でも、せっぱ詰まった時にその人の本質が出るよ。たとえば彼がHをしたいのに貴方が断った時。彼が会いたいと言ったとき他の約束があって会えないとき。彼との連絡がうまく取れない時、そんな時に見せる彼の態度が、本当の彼なのだ。

 

避妊:Hをするけど赤ちゃんが出来ないようにする方法。めぐってきてくれる赤ちゃんを将来の父親、母親として産めない、育てられないなんてことがないように、赤ちゃんの命を守る方法です。結婚していないみんなが出来る方法は、コンドームとピルですが、避妊に関してはこの2つの併用が絶対に必要です。

 

ピル:避妊には必ずピルを使います。避妊方法はこれしかありません。ピルは月経痛、子宮内膜症、月経不順、にきび、PMSの治療にもなります。卵巣機能を守って将来不妊症にならないように予防になります。がんの危険はまずありません。種類も数種類ありますから自分に合ったものを選んでください。

 

緊急避妊:性行為があった後でも72時間以内であれば飲み薬で避妊が出来ます。命の誕生は着床から開始するので、それにまだ間に合うからです。恋する二人が自分たちの子供を守るために出来る最後の方法です、躊躇なく直ぐに婦人科で相談してください。15000円くらいです。

 

コンドーム:避妊や性感染症の予防の為に使います。またお互いの清潔を保つ意味もあるので必ずつける必要があります。いろいろな材質の物がありサイズも沢山有るので必ず自分に合うものが見つかります。膣、口、肛門でのセックスの時必ず付けてください。これを付けることは男性の愛情の深さの指標になります。

 

性感染症:性器と性器、性器と粘膜(口腔、肛門)が触れ合うことでうつる病気のことを言います。最初は症状が有りません。元カノ、元カレからもらっていることが多いので検査しないとわかりません。ほって置くと不妊症や流産、癌などの原因に成ります。一般にはコンドームで予防します。

 

 

性器カンジダ:もともと膣内に存在する菌です(水虫などと同じ種類の真菌)。病気や抗生物質を長期に飲んだとき、酔っ払ったとき、セックスの刺激、ストレスなど免疫力が落ちると異常に増え、豆腐をつぶしたような帯下になりとても痒くなります。帯下が皮膚に当たると感染します。内服薬や洗浄、軟膏での治療です。

 

クラミジア感染症:男女ともに症状が軽いので気づかないまま広がっている性感染症。進行すると組織を癒着させながら広がるので、女子の場合、卵管癒着(不妊症、子宮外妊娠)や流早産の原因、お腹に広がって腸や肝臓まで癒着します。男子も無精子症になることもあります。治療は薬を1回飲むだけです。

 

淋病:男子の感染が女子の4倍以上です。男子の半分におしっこするときの痛みは膿が出てきます。女子の場合は症状が軽いので気づかないことが多く、進行したら卵管の炎症を起こしてお腹が痛くなります。治療は飲み薬を使うと耐性ができて無敵になっちゃうから強力な注射で一気に治します。

 

性器ヘルペスヘルペスウイルスの感染で、皮膚に水泡ができてそれがつぶれてとても痛い病気です。一旦感染すると神経の中に潜んで体調が悪いときに再発します。皮膚があたって移るのでコンドームでは予防できません。口唇ヘルペスが性器に性器ヘルペスが口唇にも移ります。治療は内服、軟膏、点滴です。

 

尖圭コンジローマ:子宮がんの原因にもなるHPVの6,11型の感染で起きる性感染症です。最初は小さなぶつぶつが次第にカリフラワーのように大きく広がります。皮膚どうしが触れてうつるのでコンドームでは予防できません。治療は専用の軟膏をまず使いますがなかなか治らない場合は、レーザなどで焼ききります。

 

トリコモナス:トリコモナス原虫による感染症です。男性はほとんど症状がありません。女性は帯下が黄色く小さな泡を含んだようになり(ホットケーキを作るときの最初の段階のような感じ)腐敗臭もします。性器もとても痒くなります。一般には性行為で移ります。治療は内服薬と膣の洗浄です。

 

子宮頸がん:HPVの感染によって起こります。HPVは性行為が主な感染経路です。感染してもそのほとんどは排除されますが、感染が長く続くとがんに成ります。性行為経験があれば3年以内にがん検診を開始すれば、予防が可能です。また予防ワクチンもあります。コンドームでは確実に予防できません。

 

 

HPVワクチン:子宮頚部がんの60%の原因であるHPV16,18型の感染をほぼ100%予防します。半年以内に3回接種します。性行為経験前に接種することが原則ですが、その後でも再感染の予防などに効果があります。ただし、他のHPVタイプでもがんは発生します。子宮がん検診は受けて下さい

 

中絶:性的暴力などで妊娠してしまうことがあります。女性の権利として妊娠22週未満であれば、人工妊娠中絶をすることができます。結婚していれば相手の同意が必要ですが、独身の場合は要りません。麻酔をかけて寝ている間に、機械的に膣から操作します。犯罪以外の場合は確実な避妊で赤ちゃんを守ってください。

 

流産、中絶したあなたへ:赤ちゃんはお母さんを選んでやってきます。でもお母さんの身体が、心がまだ準備ができていないとわかると、一度帰ってゆくことがあります。でもその赤ちゃんが必ずまたあなたのところを尋ねてきます。そのときにきちんと迎えてあげれるように心と身体を準備しておいてください

 

もし、お家にお父さん、お母さん一人しかいない人がいたら:それは凄い事だよね、だって両親でやっと育てられることをたった一人でやってるんだよ、何倍も何十倍も愛情がないとできないことだよね。お父さんお母さん以外の人に育てられていたらそれももっと凄い愛情だね、一度ありがとうって言ってみて

 

自分が嫌な貴方へ:自分に自信がなくても、人のことを一生懸命していると生きがいはそこに在るような気がします。人に嫌われたくないと思えば思うほど、絶対嫌われるような気がして、学校に行けなくなります。たった一つでいいから何かに自信を持って下さい。良い事を考えると未来は良い事ばかりだから。